内容説明
基地あるゆえに生まれた国際児・アメラジアン。「日本の学校ではいじめられる」「ダブルとしての誇りがもてる教育を」沖縄の母親たちの叫びに耳を傾ける。
目次
第1章 アメラジアンに学校を(“ハーフ”でなく“ダブル”として育てること;アメラジアンに学校を ほか)
第2章 彷徨う子どもたち(ふまれてもふまれても;奪われていた教育権 ほか)
第3章 アメラジアンの背景(まだ見ぬ父への手紙;見抜かれ始めた基地の“マジック” ほか)
第4章 アメラジアンの旅立ち(ミッシェルの大統領への手紙;沖縄県が動いた! ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
376
アメリカ人の父とアジア人の母を両親に持つ子どもたち。日本に限らず、タイやフィリピンなどにもいるだろうが、こと日本に限って言えばやはり沖縄に多い。もちろん、それは米軍基地の存在があるからである。すなわち基地の米軍人(もしくは軍属)と日本人の母を持つ子どもたちが抱える問題(とりわけ教育)に向き合ったのが本書。子どもを日本の学校に通わせると、次第に英語を話さなくなり、そうするとアメリカ人の父との間の意思疎通がうまくいかなくなり、あげくは父が帰国してしまう。また離婚に伴う経済的困窮なども多い。⇒2022/01/11