出版社内容情報
中国の医療保険制度をどう構築すべきか、理論、政策の両面から考察し、同様の問題を抱える途上国や体制移行国の厚生経済に提言する。
内容説明
社会主義システムの下で急速に都市化・工業化・市場化が進む中国の医療保険制度が抱える問題点を、歴史的な制度分析と計量的な実証分析の双方から明らかにする。医療保険システムを今後どう構築すべきか、理論、政策の両面において考察し、現代中国のみならず、同様の問題を抱える発展途上国および体制移行国の厚生経済に、積極的に提言する。
目次
公的医療保険制度に歴史とデータで迫る―課題と方法
第1部 制度的研究―初期条件と関連する政策・制度(制度改革の初期条件および関連する政策・制度;体制移行期における公的医療保険制度の改革;中国における公的医療保険制度の実施状況とその問題点)
第2部 実証的研究―多様な医療保障格差(中国都市部における医療保険制度の加入行動の要因分析;中国における公的医療保険制度が家計消費に与える影響―都市部と農村部の比較;新型農村合作医療制度が医療サービスの利用に与える影響―現役者世代と高齢者世代の比較;中国における医療保険制度の加入と主観的幸福度―男女別・就業部門別・地域別分析)
主な結論と今後の課題
著者等紹介
馬欣欣[マキンキン]
出身:中国遼寧省大連市。最終学歴:慶應義塾大学大学院商学研究科修了博士(商学)。主な職歴:慶應義塾大学先導研究センター、財務省財務総合政策研究所などの研究員、京都大学大学院薬学研究科特定助教、講師を経て現職。現職:一橋大学経済研究所准教授。専攻:中国経済論、労働経済学、応用ミクロ経済学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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