出版社内容情報
どの時代にあっても,映画は,時代の先端あるいは奥底にある社会の様相を反映する。しかも,どれだけ虚構を描こうとも,現実世界の何かが映り込んでしまう。映画を分析すれば,時代や地域に関する何某かの情報を引き出すことができるのだ。『マンガ 肉と僕』等,二本のアジア映画を素材に映画を深読みして研究に活かす実践力を伝授する。
目次
情報から情報を引き出す方法論
「動画」は見るけど「映画」は見ない?
映画が「分かりにくく」なったわけ
「情報災害」の時代
欧米的な権威と様々な家族の形―アジア映画に映し出されるもの
アジア映画の中の家族
現実世界を見るための映画
映画とドキュメンタリー
ノイズを読む
映画の読み解き(時間で4つに区切る;場所の動きを捉える;時間の流れを調べる;登場人物の関係を見る;違和感を探す)
映画『マンガ肉と僕』を読み解く
引用され参照される事柄への着目―原作への足し算と引き算
狭間の価値―橋やほとりの意味
制作者自身を知る
切り取り(フレーム)、紐づけ(スクリーン)、読み替え(オーディエンス)
現実世界が読めるようになるには
著者等紹介
山本博之[ヤマモトヒロユキ]
1966年千葉県生まれ。2001年、東京大学大学院総合文化研究科博士課程・地域文化研究専攻単位取得退学。マレーシア・サバ大学専任講師、東京大学大学院総合文化研究科助手、在インドネシア・メダン日本国総領事館委嘱調査員、国立民族学博物館地域研究企画交流センター助教授などを経て、2006年より京都大学地域研究統合情報センター助教授(2008年より准教授)。博士(学術)。専門は東南アジア地域研究。主な研究テーマは、マレーシアの民族性と混血性、災害対応と情報、地域研究方法論、混成アジア映画(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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