学術選書
古代日本 国家形成の考古学―諸文明の起源〈14〉

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  • サイズ B6判/ページ数 313p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784876988259
  • NDC分類 210.2
  • Cコード C1320

内容説明

日本の国家形成論研究には、膨大な蓄積がある。その論点をコンパクトに整理統合し、考古資料が語りうる視点から古代日本を浮き彫りにする。とりわけ本書では、5世紀に花開いたさまざまな技術革新をフォローすることからはじめ、7~8世紀の産業政策と宗教政策―その接合部分に「国家」を見ることで、慎重にかつ大胆に古代日本の国家像を描くのである。

目次

第1章 考古資料と日本の国家形成
第2章 内部領域の形成と中心‐周縁関係―五・六世紀の生産と社会
第3章 地域統合と統治組織―六・七世紀の生産と社会
第4章 律令制下の産業政策
第5章 律令制下の宗教政策
第6章 下部構造と上部構造からみた日本の国家形成

著者等紹介

菱田哲郎[ヒシダテツオ]
京都府立大学文学部准教授。専門は日本考古学、比較考古学。1960年大阪生まれ。1983年京都大学文学部史学科考古学専攻卒。同大学大学院博士課程中退。1985年京都大学文学部助手、同大学文学部博物館(現総合博物館)助手。1992年より京都府立大学文学部に移り、1994年より現職。古墳や寺院の調査を手がけ、とりわけ兵庫県の播磨地域では継続的に発掘調査や測量調査をおこなっている。論著は須恵器を中心とした手工業生産に関するもの、寺院や瓦を中心とした古代仏教に関するものが多く、それらを通して地域社会の推移を考古資料から組み立てる試みにも取り組んでいる。また、上智大学アンコール国際調査団にも加わったことを契機に、国際的な比較を通して文明の形成過程を考えることも進めており、神殿・寺院の成立について国際形成との関わりから検討しようとしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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土のかたまり

1
事象の羅列にとどまることなく、産業・流通面と宗教・イデオロギー面の双方から国家形成について論じていた。上部構造と下部構造という言い回しや、両者をいったん分けて捉えるやり方など、マルクス主義的であることは否めない。しかし5世紀における技術革新を渡来人の影響と割りきることなく、内部領域の設定と拡充(それを実現するシステム)に重きをおいたことなどは有効であると思う。2016/05/03

kaigarayama

1
古墳時代から古代までを見通す。7世紀以降は史料と考古資料を駆使して時代を語る。かなり具体的でおもしろい。一方、6世紀以前は後に畿内となるフレームを重視しており、そこになんとなく違和感も。2013/02/18

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