内容説明
有効な国内史料を欠くためほとんど研究対象とされていない「大化前代」の官制形成史を、朝鮮・中国の史料を視野に入れながら再検討。朝鮮三国と中国の官位制と「大臣制」の共通性に注目することで、「大化前代」の政治体制を明らかにする。
目次
第1部 「大臣・大連制」についての疑問(日本古代の「大臣」;「崇仏論争」をめぐって;六世紀中葉前後の大和政権の権力形態)
第2部 朝鮮・中国の制と「大臣制」(新羅の「十七等官位」制;孝徳朝前代の倭国の権力形態と朝鮮三国の制―「大臣‐マヘツキミ制」の源流;天武朝の官制 ほか)
第3部 「大臣制」成立前史―説話の中の大臣・大連と和珥氏(五世紀中葉~六世紀中葉の政治過程と大臣・大連;説話から見た和珥氏;「大臣制」の形成とその変遷)
著者等紹介
黒田達也[クロダタツヤ]
大阪府立工業高等専門学校・総合工学システム学科教授。1952年兵庫県淡路島生まれ。1974年京都大学文学部史学科(国史学)卒業、1980年京都大学大学院文学研究科博士後期課程(国史学)退学、2003年京都大学博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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