内容説明
ショーペンハウアーとニーチェ―「無」と「ニヒリズム」によって西洋哲学の近代の扉を開いた二人の、インド思想との関わりを文献学的に論証する。
目次
第1部 「無」の思想史―古代から近世、西洋と東洋(「無」の思想史(西洋;東洋)
ニーチェ以前のニヒリズム思想の歴史
ショーペンハウアー/ニーチェと東洋思想との比較研究史)
第2部 ニヒリズム思想の先駆者とインド思想との関わり―ショーペンハウアー(価値転換の契機としての無の思想;救済(解脱)としての無の思想)
第3部 ニヒリズム思想形成における仏教思想の関わり―ニーチェ(「無性」の思想の流れ―ショーペンハウアーから初期ニーチェへ(1)
「無」の思想の流れ―ショーペンハウアーから初期ニーチェへ(2)
ニーチェにおける仏教理解とニヒリズム)
おわりに 東西思想の接点としての無の思想
附論 ショーペンハウアーと『ウプネカット』―自己認識の問題を中心にした文献学的解明
著者等紹介
橋本智津子[ハシモトチズコ]
国際基督教大学キリスト教と文化研究所研究員。1968年、千葉県生まれ。1997年、ウィーン大学哲学科修了(哲学修士)。2003年、京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。京都大学博士(人間・環境学)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。