内容説明
人の心は、一寸の虫に五分の魂を見出す 嫌われたりコレクターの憧れだったり、いろいろな意味で身近な「虫たち」。様々な自然環境や文化的伝統のなかでかれらを見る人々の眼差しが、いかに多様でいかに普遍的であるかを描く。
目次
キアカネにおける「虫」から「風景」への転換
第1部 トンボへのまなざし(蜻蛉、呼称の推移にみられる象徴性―アキヅ・カゲロフ・トンバウ;中国大陸における民俗学的トンボのイメージについて;韓国におけるトンボの象徴性;朝鮮王朝実録の昆虫とその象徴性―トンボとセミ、アリを中心に ほか)
第2部 虫たちをめぐる自然観(怨霊の自然観―「鳥獣虫の供養塔」に寄せて;蜻蛉とる子は知恵を得ぬ―トンボに関する禁忌伝承について;害虫観の近代;ゴケグモ騒動からみた日本人の自然観 ほか)
著者等紹介
上田哲行[ウエダテツユキ]
石川県農業短期大学教授、理学博士。動物生態・行動社会学
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