内容説明
人は、それぞれの環境条件の下で、さまざまな情報を分析しながら、自己の目標へむけた可能な選択肢を評価し、行動を決定する。意志決定に対する従来のアプローチは、観察可能な客観的な情報の分析という局面のみを重視してきたが、価値観が多様化し、各人の目標設定が複雑化していく現在、人々が代替案をいかに評価・選択しているかに迫るアプローチが重要となる。本書は、国際経済における不確実性の計量経済学的取り扱いや市場競争下における小売価格決定の問題、コンピュータ・シミュレーションの有効性などを具体的に紹介しながら、二つのアプローチの特性を考察し、さらなる可能性を追究する。
目次
あいまい環境下における経営意志決定と政策的支援システム
第1部 国際化環境における計量分析とシミュレーション(計量経済学モデルによる不確実性の短期的分析;地域計量経済学モデルによる長期的分析)
第2部 競争と協調下の市場戦略(市場競争下の価格差別と価格調整;国際市場競争へのゲーム論的接近)
第3部 多目的環境における最適化と意志決定(大規模な多目的計画問題のファジィ意志決定;非協力ゲームによる多目的計画問題の意志決定)
第4部 不確実性下の意志決定分析と知的意志決定支援システム(効率的なリスク配分―最後のフロンティア(日本語版)
あいまい環境下の意志決定分析
意志決定分析のための対話型コンピュータ支援プログラム)
著者等紹介
瀬尾芙巳子[セオフミコ]
広島国際大学医療福祉学部講師、京都大学名誉教授。1957年、東京大学経済学部大学院(旧制)修了。経済学博士
福地崇生[フクチタカオ]
朝日大学大学院経営学研究科教授、京都大学名誉教授、筑波大学名誉教授。1960年、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。経済学博士
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