内容説明
土地や物や金(農地・食糧・金融等)についての農業政策史研究は数多い。しかし、政策のもとに耕作するのは農民であり、その視点から見たとき、実は国家や政策は一元的、固定的なものではない。政策の立案者のみならず、受容者にも焦点を当て、近現代日本農政の系譜、その光と影を鮮やかに描き出す。
目次
序章 「農民政策」から日本農政を捉え直す
第1章 戦時体制下農民の意識と行動
第2章 加藤完治の営農指導―戦後開拓における入植者意識
第3章 農業労務者派米事業の成立過程―戦後農政における那須皓
第4章 農民道場の戦後―農業者研修教育施設の史的展開
第5章 農村青年対策としての青年隊組織―食糧増産隊・産業開発青年隊・青年海外協力隊
第6章 農業政策としての戦後移民政策―日系ブラジル移民の史的脈絡
終章 戦時・戦後農民政策の展開と石黒農政の戦後
著者等紹介
伊藤淳史[イトウアツシ]
京都大学大学院農学研究科助教。1973年福岡県生まれ。1996年3月京都大学農学部農林経済学科卒業。2004年3月京都大学大学院農学研究科博士後期課程研究指導認定退学。4月日本学術振興会特別研究員。2005年4月京都大学大学院農学研究科助手(2007年4月より助教)。2012年1月京都大学博士(農学)取得。専攻、近現代日本農業史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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