内容説明
ニューギニアは、島嶼とはいえ奥の深い世界である。低湿地、急峻な山麓、中央山脈に沿った盆地、そして周辺にはサンゴ礁に囲まれた島々。このような環境の違いに応じて人びとは、文化も生業も多様性に満ちた「伝統」を築いてきた。そしてその「伝統」はさまざまなかたちで押し寄せる「近代化」の波にもまれている。本巻は、それぞれがユニークな五つの社会での長期にわたる調査から、ニューギニアの人びとの生き方に迫る。
目次
序章 ニューギニアという地域、そして人びと
第1章 身体が語る多様な世界
第2章 沿岸低地―サゴヤシ採集民ギデラの生態史
第3章 山麓部―平準化をもたらすクボの邪術と交換
第4章 高地辺縁部―乏しい資源に生きる山地オクの食生態
第5章 高地―人口稠密なフリを襲った異常な長雨
第6部 島嶼部―近代化が進行するマヌス州のバロパ
著者等紹介
大塚柳太郎[オオツカリュウタロウ]
1945年生まれ。東京大学大学院理学系研究科修士課程修了、理学博士。現、東京大学大学院医学系研究科教授
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