内容説明
植民地で「国教の信仰者」を獲得しようと懸命になればなるほど、果てなく壁にぶつかり続け、苛立ちを募らす―神道国教化の夢を一度は断たれた神職が乗り込んだ植民地朝鮮。しかし、神社と学校が相互に寄り掛かりながら、あの手この手と工夫すればするほど、現地社会との乖離は進んでいく。植民地・学校という権力空間が帰結したパラドクスを鮮やかに描き出す。
目次
第1章 神社参拝の回路を拓く―修身教科書授与奉告祭・勧学祭
第2章 信仰へと引き込む―朝鮮神宮における大祓式
第3章 授業日も日参させる―モデルとしての朝鮮神宮夏季早朝参拝
第4章 地域で神社を維持管理させる―神祠設置と学校の役割
第5章 学校内に神社を創る―神宮大麻と学校儀礼空間
補論 神職会会報というメディア―朝鮮神職会会報『鳥居』について
著者等紹介
樋浦郷子[ヒウラサトコ]
1973年生まれ。京都大学大学院教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。現在、帝京大学講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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