内容説明
東日本大震災は、今後も私達が向き合わなければならない現代リスク社会の一端を露呈した。こうした社会問題解決の道筋に可能性を開くため、本書はリーダーシップ論や個別に深化する専門枠だけに終始せず、様々な既存の枠や域を超え、現場と政策を繋ぐために「レジリエンス」を再構築し、既存の社会デザイン方法に一石を投じる。「レジリエンス」の概念を本質から見直し、その鍵となる現場性に支えられた「協働知創造のレジリエンス」を提案。従来の学術的アプローチを含む様々なチャレンジを乗り越え、一人一人のアクションを呼び起こす一冊。
目次
1部 点から線へ(「レジリエンス」を紐解き、組み立てる;現代リスク社会;萌芽と隙間)
2部 境界線(東北における協働知創造レジリエンス;ニューヨークにおける協働知創造レジリエンス)
3部 木を見て森も見て(協働知レジリエンスのデザイン;東日本大震災の教訓から;政策システムとレジリエンス)
著者等紹介
清水美香[シミズミカ]
京都大学防災研究所社会防災研究部門特定助教。上智大学国際教養学部、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科にて非常勤講師歴任。在米日本大使館(ワシントンDC)、野村総合研究所アメリカ(ワシントンDC)、米国East‐West Center(ワシントンDC/ハワイ)にて研究職に従事。安倍フェローシップ受賞(2009年)。その間、アメリカン大学国際関係大学院修士号、大阪大学国際公共政策研究科博士号取得(2006年)
山口和也[ヤマグチカズヤ]
画家/写真家。京都造形芸術大学卒業。人と人との間にあるものを意識し、とりわけ1対1の間合いで交わされた瞬間の集積、またはその痕跡としての絵画、写真作品を制作する。2000年関口芸術基金賞グランプリを受賞し、副賞としてニューヨークに滞在。日本画家千住博や、ボクサー小松則幸を数年間に渡って撮影し写真集を刊行。現在は辰吉丈一郎の撮影を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。