内容説明
沖縄では豚肉が大量消費される一方で、その肉を生み出すブタは「くさい」と嫌われ、養豚場排斥運動が起きている。他方で、メディアを通して“ブタ好き”というイメージが流布されている。ブタを飼うことと消費することをめぐる人びとの両価的な思いを、産業化のなかでブタ観が変遷する流れを踏まえながら、詳細なフィールドワークに基づいて描き出す。
目次
第1章 激変する人‐ブタの関係と沖縄社会
第2章 ブタと沖縄
第3章 ブタをめぐる両義性の生成―養豚場立ち退きとブタへの好意
第4章 揺らぐ嫌悪と好意―養豚の現場で
第5章 脱動物化されるブタ―近代的食肉産業と屠殺の不可視化
第6章 消費する現場の嗜好性―伝統と技と眼差しと
第7章 考察と結論
著者等紹介
比嘉理麻[ヒガリマ]
筑波大学大学院人文社会科学研究科博士課程単位取得退学、博士(国際政治経済学)(筑波大学、2013年)。1978年生まれ。2012年4月から現在まで日本学術振興会特別研究員PD(京都大学)、専門は文化人類学、沖縄研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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