内容説明
仏教は心の内側を空にせよとの教えであったが、外界へ眼を転じて存在を空と見る方向へ転じた。これでは心の調整はできない。仏弟子は内観によって解脱すべきだし、用語の意味が正しく捉えられる必要がある。本書は仏教辞典の訂正に迫った未曾有の快著。
目次
序章 「般若心経」の正しい捉え方(解釈上の諸問題とその焦点;理論物理学を導入する偽瞞性;禅定用語として理解すべき術語 ほか)
解説篇 経文の逐語訳
参考篇 解決できる実践上の問題(到彼岸の行法を再現する―霊動法による鎮魂行の発見;成仏の心霊理論による解明―高度スピリチュアリズムの提唱;闡提成仏は果して可能か―仏教に忍び込んだ魔界の検証 ほか)
総括篇 現代仏教のあるべき方向(内道といわれる仏教の特徴―仏教は心の外側を見ないもの;実践の軌道に乗れない人たち―すべて求道心あっての救いだ;経典が説く正しい空観の把握―ジンテーゼの「空」に期待する)
著者等紹介
中野裕道[ナカノユウドウ]
1915年生、立正大学文学部仏教学科卒。法華経教学のほかに、神道・ヨーガ・運命学などを研究し、霊動体験は半世紀を超えて、現在も指導している
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