内容説明
零戦、雷電など、数々の名機を生み出した三菱が飛行機製作に参入したのは機体からではなく、発動機(エンジン)からであった。本書は、数多くの三菱製航空エンジンと搭載された機体についてその軌跡を語る。
目次
第1篇 開発編(水冷式発動機;空冷式発動機)
第2篇 資料編(「三菱航空機略史」について)
著者等紹介
松岡久光[マツオカヒサミツ]
1925年大分県に生まれる。1947年九州大学工学部機械工学科を卒業し、1953年三菱重工長崎造船所に入社。主に原動機(タービン、ボイラー、ガスタービンなど)部門の設計業務に従事。同造船所副所長を経て、三菱重工業取締役、社長室副室長兼企画部長となる。1993年同社特別顧問を退職
中西正義[ナカニシマサヨシ]
1921年生まれ。航空局航空機機関生卒業。航空局航空試験所勤務終戦に至る。戦後、日本航空株式会社整備本部勤務を経て、(社)日本航空技術協会に勤務し65歳で退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゲオルギオ・ハーン
22
以前、誉エンジンを調べたので今度は戦時中の三菱のエンジンを調べた。零戦で採用されなかったとはいえ金星や火星エンジンなどは軍用機の多くで使われていた。誉エンジン採用の裏話を知っていると三菱のハ43が採用されなかったことの不満を持つのも分かる(読んでいるとロクな説明もなかったので三菱側も政治的な理由だと勘づいていたのかもしれない)。ただ、日本のエンジン生産数は他国に比べて少なく、そのうえ安定性については誉もハ43も課題があったので零戦のエンジンも三菱にしていれば、とは思えなかった。2024/07/06
かつきち
0
火星エンジンの完成改良のワクワク感と、末期の技術は高いのに成果につながらない&資料がなくなっていく感の悲哀。2018/03/06