内容説明
科学的社会主義は「古くなった」とする「ネオ・マルクス主義」、とくにその国家本質論をとりあげ、代表的論客とされるアルチュセール、プーランツァスの理論の研究・批判を試みる。「科学的社会主義の学問的強化」の課題に応えるべく、余生の研究テーマとして十年余にわたり続けられた思索の営為を、はじめて公表する。
目次
科学的社会主義と「ネオ・マルクス主義」をめぐる呼称問題
第1部 「若きマルクス」の国家論と「ネオ・マルクス主義」(アルチュセールは何故、「若きマルクス」を甦らせようとしているか;アルチュセールの「階級闘争」論と不可知論;「若きマルクス」の国家論とアルチュセールの見方;「若きマルクス」の国家論形成―市民社会との分離;アルチュセールと「転倒」問題;プーランツァスの国家論;プーランツァスの理論の「三つの源泉と構成部分」)
補論(ドイツにおける国家導出論と国家独占資本主義;科学的社会主義とプーランツァスの国家論)
著者等紹介
豊田四郎[トヨダシロウ]
1914年、東京都日本橋区(現・中央区)箱崎町生まれ。1939年、慶応義塾大学経済学部卒。1943年、同大学講師の時、治安維持法による弾圧を受ける。1945年から金融経済研究所で研究を続け、戦後、日本共産党中央委員会で働きながら復権闘争に勝利し、助教授に就任したが、同時に病気再発、数年間、療養所生活を送る。1960~90年、日本共産党中央役員として働き、現在、党中央名誉役員
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