目次
序章 教育史学習・研究の意義と本書の課題
第1章 近代公教育制度の出発と民衆の教育要求
第2章 天皇制教育体制確立期における人民の教育要求、教育活動
第3章 日本帝国主義の確立・発展と教育運動の新たな展開
第4章 日本帝国主義の矛盾の深化と教育運動の高揚
第5章 戦時体制下の教育運動
終章 「戦前」教育の帰結とその教訓
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆう。
8
戦前の日本の教育について分析された本です。近代公教育の出発から当時の天皇制政府がどのようにして公教育をすすめようとしていたのかがわかると同時に、民衆のなかでの教育要求や教育運動も述べられています。戦前の公教育は治安対策的意味合いと同時に、資本主義の発達のために「読み書き算」を高めていくことが求められていました。また、個人的には戦時下の民間の教育運動の子どもの綴り方や新興教育運動がとてもおもしろかったです。戦前から子どものことを考えた教育というが民間では考えられていたのだと思いました。2014/05/03