内容説明
年齢93歳の南京事件の体験者から22歳の大学生まで、職業や生活体験、経歴のそれぞれ違う44人(男性19人、女性25人)の歴史から現実にいたる考えを如実に記録した現在の南京市民の日本観。
目次
日本といえば、やはり中国を侵略した国ということだ
南京は大虐殺の地であり、もっとも日本を恨んでいる
被害者である中国人は、いまの日本政府に失望している
日本人にもいい人はいるが、一世代上の人は悪すぎた
これからの人たちの平和のために、必要なのは交流
日本は複雑な国で、民族性は外見は強いが内心は弱い
日本のイメージは桜とつながっていて、美しさは雲のよう
日本の技術者の仕事に対する熱心さに敬服する
多くの日本人が謝罪という形で戦争に反対する姿に感動
今の中国社会は、「日本マニア」に偏見を抱いている
国内の「日本マニア」は、日本の文化に盲従している
日本はアジアの一部、だが彼らは欧米と見なしている
中日両国の青年は、もっと交流しなければ壁は越せない
同種同文というが、両国の社会文化は大きく異なる
両国は、ともに相手に対する認識の上での誤解がある
日本に長く滞在すればするほど、この国がわからなくなる
都市史の研究で南京城を調査、虐殺は計画的といえる
歴史学者は南京市民として客観的に歴史と現実をみる
著者等紹介
佐治俊彦[サジトシヒコ]
1945年鳥取県に生まれる。1974年東京教育大学文学研究科博士課程退学(中国古典学)。和光大学表現学部総合文化学科教授。専攻、中国現代文学
周〓[シュウシン]
1966年南京市に生まれる。1987年南京市金陵職業大学日本語学科卒業。1993年大東文化大学日本語科別科卒業。1999年法政大学法学部政治学科卒業。早稲田大学大学院アジア太平洋研究科国際関係入学。2001年同大学院卒業。国際関係学修士号取得。現在、中国・南京市在住。東南大学講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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