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目次
1 美ら海、美ら島で
2 米軍上陸と住民の「集団自決」
3 学徒看護隊と「自決」を強いられた傷病兵
4 いろいろな兵士
5 戦場となった村、逃げまどう住民
6 八重山列島の戦争マラリア
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
269
著者の上羽修氏は、戦争と平和の問題を問うルポライター・写真家。類書はいくつもあるが、本書はあらためて沖縄戦の惨状を自分の目で見て問い直したもの。次第に語り部がいなくなるだけに、ここに収録された証言の記録は貴重だ。全部で6章からなるが、いずれも凄まじいばかりである。これまで知らなかったのは、マラリア無病地であった波照間島民が有病地の石垣島(しかもその山間部)に強制移住させられたこと。これによって島民全員がマラリアに感染し、島民の1/3にあたる477人が死亡した。帰島した時には家畜はすべて接収されていた。2024/06/23
Nobuko Hashimoto
30
授業でチビチリガマの「集団自決」について発表をしてもらった。主に下嶋哲朗『生き残る 沖縄・チビチリガマ』をベースにしてくれたのだが、他のガマでの「自決」はどうだったのだろうと思い、こちらも読んでみた。この「母と子でみる」シリーズは子が読んで大丈夫かなと思うくらい、戦時の非道な行為を隠さず書くのだが、本書もやはりそう。中国での捕虜や一般住民に対する残虐行為、ガマでの「自決」や自決の強制、負傷者の殺害や放置などが聞き取られている。取材時にまだ残っていた骨や遺品などの写真もある。沖縄戦跡をめぐる旅もせねば…2021/01/16