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目次
1 台中からの手紙
2 霧社事件についての手紙
3 碧華山荘からの手紙
4 花蓮からの手紙
5 南澳からの手紙
6 台北からの手紙
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
54
台湾の人々は親日的だと思われているが、本当にそうなのか。日清戦争以来、50年にわたる植民地支配は、果たしてどのようなものだったのだろう。本書の取材は1995年。戦前のことを関係者に証言してもらうギリギリの時期だったという。霧社事件は日本の支配に耐えかねた先住民族が起こした蜂起で、これに対する日本側の報復は、蜂起側に7倍もの死者を出した。日本に都合良く愛国少女に仕立てられてたサヨンなど、権力が事実をねじ曲げるのは、どこでも同じらしい。まずお互いの歴史を正しく知ることが大切だと痛感。知らないことははずかしい。2021/01/06
がんぞ
3
「化外の地」とされたため、日清戦争講和の結果、日本の領土となった台湾には首狩族もいた。平定するまでに死者2万人、人口の1%程度。「驚くほど多い」と言うが、アーサー・マッカーサーがフィリピン独立運動を抑えるために出した死者数十万は1割以上。英国などの植民地経営やスターリン毛沢東の民族抹殺は言うまでもなく。霧社事件などで早乙女は日本は悪い面だけ強調し共産党は良い面だけを見る。台湾は“やがて中国に回収される”ことを匂わせる。が、独自文化、それが日本統治時代の和風に融合して日本感性マッチになったことを隠せない2015/03/04
あんく
2
映画『セデック・バレ』を見て、霧社事件について知りたくなり図書館で借りてきた。子ども向けの体をとっているだけに、分かりやすく、読みやすい。短く、すっきりまとまっているぶん、霧社事件の悲劇や、当時台湾の原住民族が置かれていた状況が、くっきりと浮かび上がってくる。2013/07/21