内容説明
数億年前の、さらに以前の生物が持っていた機能や形態をどこかに残しながら、現代の過酷な環境を生き続けている化石的生物たちの生き様を一つ一つ暖かいまなざしを持って紹介。
目次
1 単細胞から多細胞の生物へ
2 水中から地上へ空中へ
3 アンモナイトの先祖
4 魚が陸へ
5 恐竜は亡びたか
6 とり残された古い鳥
7 ほ乳類の中にもいる生きた化石たち
8 植物のなかでの生きた化石
9 生物同士のつながり
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Humbaba
7
生物はみなその時の環境に適応して生き延びてきた。環境の変化に適応できず途中で途絶えてしまった種は少なくない。しかし、昔からずっと生き延びてきた種もある。例え一時的に繁栄したとしても、その特徴がマイナスに働いてしまうこともあるため、繁栄を続けることは難しい。2013/08/28
yamakujira
4
「生きている化石」と称される生物を、その進化上の位置づけを説明しながら紹介する。古細菌にはじまり、カブトガニ、オウムガイ、シーラカンス、ムカシトカゲ、カモノハシ、ツバイと主な登場生物を順に見ていくと、単細胞から多細胞へ、海から陸へ、という進化の過程で取り残された生物が「生きている化石」と呼ばれていることがよくわかる。植物はセコイアとイチョウだけの紹介で、植物も一応アリバイ的に取り上げたような第8章はともかく、知っている生物の価値を再認識しながら、読みやすい文章で子供でも楽しめそうだ。 (★★★☆☆)2017/10/09