内容説明
人類文明の豊かさと貧しさを再認識させる肥料革命!四つの肥料鉱物が次々に登場したきっかけは何か、それによって何がかわり、近未来にどのようなことが起こるのか、乱掘と多用の歴史的エピソードを物語風に綴り、農業の変革や環境問題も織り交ぜて検証していく。
目次
1 鉱物肥料の誕生
2 グアノ物語
3 チリ硝石物語
4 カリ鉱石物語
5 リン鉱石物語
6 一九世紀に起こった肥料革命とその影響
おわりに―肥料革命の功罪と新しいパラダイムのなかの肥料
著者等紹介
高橋英一[タカハシエイイチ]
昭和2年京都市生まれ、昭和27年京都大学農学部農芸化学科卒業、農林省農業技術研究所を経て、昭和41年より京都大学農学部教授。農学博士。平成3年退官。京都大学名誉教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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dongame6
2
「肥料」という観点から農業や古代から続く人口の増加、社会と肥料の関わり合いなどを書いた本で非常に面白い。一見して地味な肥料という分野でもその歴史にこれだけのダイナミズムがあるのかと感心した。特に本書の題にもなっている農業の効率を飛躍的に高めた各鉱物肥料のエピソードは興味深く、循環式だった農法から消費式へと変わった肥料革命についてはそれが農産物の収穫を飛躍的に高め、戦後の人口の急激な増加の一因にもなったという、肥料と農業、そして農業と社会構造との密接な関係が垣間見える気がしてとても面白かった。2013/06/07
Hiroyuki Nakajima
1
僕は肥料を使わない自然栽培の家庭菜園をやっていますが、読んでみました鳥の糞が堆積したものらしいですが、収量があがるので珍重され、巨大な利益を生むビジネスとして、南太平洋や中南米の島々を舞台に醜い争いがくり広げられたそうです2011/10/05
腹黒い人(脱原敬に一票!でもテロは駄目)
0
肥料という観点から大航海時代から産業革命を経て戦前の植民地獲得競争の辺りまでの歴史を解説しており非常に面白いです。最後には19世紀に始まった肥料革命の功罪を簡単ながら総括しており大変為になる本です。2013/04/29
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