内容説明
“四つの近代化”をスローガンとする政治的要求が、現代中国の学術研究を左右し、影響をあたえ、歴史評価の変化をもたらしているのは明らかである。その意味で、旧体制の中国と同様、今日の〓小平時代においても、中国の歴史研究は政治状況を如実にうつしだす鏡なのだ。
目次
序説 中国近代における思想の流れ
1 子ども・毛沢東・孫子
2 章炳麟と孫文(現代中国の近代思想史研究―章炳麟・孫文・康有為をめぐって;魯迅と芥川龍之介の章炳麟評価)
3 新しい知的状況(中国の新しい知的状況;〈新生〉期段階の中国の歴史研究;中国近代史研究の動向;近代化阻む中国の古い体質;「批林批孔」と孔子評価;洋務運動と現代中国)
4 学術研究の動向