出版社内容情報
広東語会話の公式ともいえる、日常生活のさまざまな場面で用いられる「決まり文句」600を、機能別・場面別に覚えやすくまとめました。例文とともに、重要な文法事項をできるだけわかりやすく解説し、読者の理解を深めるようにしました。広東語を話すうえで必要な会話の基本表現が、効率よく無理なく身につきます。
《はじめに》
中国や中国語についてあまり知らない人でも「広東語」ということばは耳にしたことがあるでしょう。「広東語」は広東省と香港を中心に使われている中国語の方言の一つです。その範囲は地図で見ると広い中国のごく一部のようですが、にもかかわらず「広東語」はなかなかの勢力をもっています。「広東語」は広東、香港の人たちに話されているだけでなく、北アメリカをはじめヨーロッパ、東南アジアなどの華僑社会でも最もよく話されている中国語なのです。これは、このことばを話している人々の「自分は広東人だ」という誇りとも無関係ではないでしょう。
中国の南玄関といわれる広州も、1997年の中国への返還を迎え世界の注目を集めている香港も観光地としてだけではなく、経済上も日本と深いつながりがあり、訪れる日本人もかなりの数にのぼっています。そして、日本に対する興味や関心もかなり高いといえるでしょう。
しかし、香港の町でよく耳にするのは相変わらず「これいくら」「もっと安いのないの」といった会話です。コミュニケーションの第一歩はまず相手のことを知ろうとすることではないでしょうか。そのときの重要なパイプは相手の話していることばです。用を足
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