出版社内容情報
英語を使ってコミュニケーションするために必要な文法事項を、体系的に覚えやすくまとめた実用文法書です。ポイントを押さえた【解説】と豊富な【例文】、知識の定着・強化をはかる【応用練習】により、【文法力】が確実にアップする最強の一冊です。243の項目について、初級・中級・上級全てのレベルの学習者が使えるようにデザインされています。TOEIC・TOEFL・英検・通訳案内士試験の準備にもおすすめいたします。
≪はじめに≫
私がジョーデン博士の日本語のテキストに初めて出会ったのは、1992 年夏のコーネル大学での日本語教授法のワークショップに参加したときでした。私はそのテキストの内容を細かく知れば知るほど、その素晴らしさに驚嘆を禁じ得ず、翌年に著者本人であるジョーデン博士にお会いするため、博士がオーガナイズしているブリンマー大学での2か月間の日本語教授法のワークショップに参加することにしました。
私は今でもご高齢のジョーデン博士が車イスで教壇に登壇され、初めてお会いしたときの情景をハッキリ思い出すことができます。博士の講義もやはり博士の日本語のテキストのように、一切の妥協のない言語教育への至誠の態度で貫かれていました。博士の日本語教育の方向性は一貫しています。それは日本語学習者に、いかに効率よくより大きな付加価値をつけるのか、つまり、いかに日本語学習者に、より自然な日本語を効率よく習得させるのかという点にフォーカスされています。
その後、私は博士のテキストで実際にアメリカでの日本語教育に携わることになりますが、それは正に、そのテキストが自然な日本語の4スキルの習得に関して最高度に完成されたものであると実感させられる日々となりました。
日本の英語教育界にもジョーデン博士のテキストのような英語のテキストがあれば、と私が考えるようになったのは自然の流れでした。周知のように、大変な英語ブームの中にあって、日本語母語者の英語力は世界ランキングで最低レベルのままです。特にアクティブスキルであるスピーキングやライティングは非常に問題があります。そして1999年にこの英語のテキストを書き始めたわけですが、正直こんなに時間のかかる大変なものだとは思ってもいませんでした。本来怠け者である私をここまで引っ張ってきたのは、正にジョーデンスピリットだというほかないと私は思っています。
最後に、この場を借りてこのテキスト製作に直接・間接に貢献してくださった方々や参考書に感謝を述べたいと思います。その中で特に、コーネル大学のロバート・スークル先生。先生は私がジョーデン博士を知るきっかけとなった博士のお弟子さんです。青山学院大学のトレント信子先生。この本の内容のチェックや多くの有益な助言をしてくださいました。The Grammar BookのMarianneCelce-Murcia & Diane Larsen-Freemanの両著者。英語の「習得のためのグラマー」に関して、多くの新しい視点を教えてもらいました。そして、(株)語研編集部の島袋一郎氏。長期間に渡り大変な量のテキストの細かいチェック、非常に有益な多くのサジェスチョンをしてくださいました。心より感謝いたします。
2009年4月
米原幸大
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