感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パラ野
14
小説でした。サントリーニ島出身の経済学者で大きな銀行の頭取が、ニューヨークで大きな交渉をしに行った時から、精神に変調をきたし、実在するのかしないのかわからないスナック博士につきまとわれ破滅するという。ギリシャ語で書かれた古代から現代までのすべてをごった煮にしたような魔術的な空間というべきか、ミノア文明から、サントリーニの噴火、聖書からの引用まで、練りこまれていました。女は彼を愛し跪くけど、男は女が知りたかった彼を理解するという構図が。作者はコンスタンチノープル出身で、住民交換でアテネに越してきた人でした。2014/07/23