内容説明
フィルムを通して読む社会、カルチャー、人間。
目次
アメリカの影
お熱いのがお好き
悲しみは空の彼方に
リオ・ブラボー
真夏の夜のジャズ
サイコ
アパートの鍵貸します
スパルタカス
エルマー・ガントリー
魅せられた男
G・I・ブルース〔ほか〕
著者等紹介
石澤治信[イシザワハルノブ]
文筆家。1952年大分県生まれ。大学中退後、美学校映画技作工房で学ぶ。出版社勤務を経てフリーランスのライター。映画、出版、テレビ、音楽などメディア関連のリポート、評論を雑誌、書籍、新聞に執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たらお
14
アメリカンニューシネマが出てくる60年代。個人内ベストは、①ワイルドバンチ(ペキンパー)②博士の異常な愛情(キューブリック)③お熱いのがお好き(ワイルダー)④何がジェーンに起こったか(アルドリッチ)⑤アパートの鍵貸します(ワイルダー)。中でも、心理スリラーである「何がジェーンに起こったか」は2度観ているが、もう一度観たい吸引力がある。アウトサイダーたる彼女らが、取り巻く環境や運命への抵抗を試みたときに、社会はどのように応じ、それはどんな結末を招くのか?ベティ・デイビスの写真は強烈で、怪演を思い出した。2024/03/18
nizimasu
5
このシリーズは順番にさかのぼっていますが60年代というアメリカにとっては怒濤の時代の映画を概観している。最初の文章で生井英考が当時の時代背景を前半と後半で「ポップ」と「ヒップ」という言葉で紹介してこの時代の表現の仕方としては中々的確だ何という指標がモノがしっかり見えてその後の作品詳解にも反映されている内容で過去のシリーズと比べてもじっくりと読むことができた。実際約50年が経過しても残っている映画はむろん名画ばかり。しかもプレ世代としてカサバティスのアメリカの影から始まるのが今の米国の位置を物語っているかも2014/12/24
numainu
2
評価A2016/03/16
糸くず
1
この「アメリカ映画100」シリーズは『ゼロ年代~』以外読んでいるけども、今回のは今一つだった。理由は、上島春彦さんの「プロダクション・コードの消滅」にある言葉をそのまま使わせていただくけども、「周回遅れ」の映画が多いように感じられたから。当時としては「挑戦的」「革新的」だったとしても、今の映画ファンである自分には「古臭さ」を感じる映画が多い印象(特にいわゆる「巨匠」の映画)。で、結局気になるのはフランケンハイマー、シーゲル、ルメット、アルドリッチ、フラーなど傍流の監督たちになるという。2015/01/09
あ
0
映画ファンにとってはエポックメイキングな映画本であることは確かなのだが、60s映画そのものに対して興味を喚起するほど刺激的な書物かと云えば、そうではないと思う。2017/01/26
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- 和書
- 「美」の巨匠たち