内容説明
外国人観光客、家電メガストア、ゲーム、オタク、パーツ、パソコン、ITセンター、新線開通、フィギュア、中国資本、超高層ビル、萌え、アニメ…世界のAkibaが変わった。決定版アキバ戦後史。
目次
第1章 秋葉原電気街
第2章 秋葉原は誰のもの
第3章 マニアたちの秋葉原
第4章 再開発の動き
第5章 秋葉原デザインとその行方
第6章 再開発は終わったが
著者等紹介
三宅理一[ミヤケリイチ]
1948年東京生まれ。東京大学工学部建築学科卒業、同大学院修士課程を経て、パリ・エコール・デ・ボザール卒業。工学博士。芝浦工業大学、リエージュ大学、慶應義塾大学、パリ国立工芸院で教鞭を執り、現在、藤女子大学教授。建築史、地域計画、デザイン理論、遺産学を専攻。世界各地で地域振興、デザイン促進事業を手掛ける。2004年から秋葉原再開発協議会顧問に就き、またD‐秋葉原実行委員会委員長を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nchiba
7
都市計画というのは難しいものなのだな。秋葉原は再開発によって大きく変化し、今は電気街の側面が小さくなった。ヨドバシカメラの進出は決定的で、家電は全国どこでも同じ。秋葉原に行く意味はなくなった。今の秋葉原でアキハバラらしいのは西地区だろう。あの猥雑さを失ったら街の魅力の大半が損なわれる気がする。下手な再開発は街の息の根を止める可能性がある。難しいものである。2010/11/14
センケイ (線形)
4
電気街の歴史、かつての列強たち、UDX や 3331 の成り立ちなどはどれをとっても惹き付けられ、必読感がある。キャラ達の溢れ出る流れや、そして意外にも都市計画に焦点が当たり、後半の多くが再開発の話題になる。こうした都市計画の始終は、自分としてはちょうど興味あった分野なのでジャストミートだったが、そうでなくても秋葉原になぜ高層ビル群が生まれたかについては、秋葉原のファンとして興奮させられただろう。また近年の、ラオックスが中国企業に編入されるといったこれまた目まぐるしい動きも、良い読後感をもたらしてくれる。2019/07/08
Windseeker
4
題名からすると「今」の話だけかと思ったら、秋葉原という街の辿ってきた道程も丁寧に書かれた正統派の温故知新本で、読み応えがあった。著者は都市計画学者で、駅前再開発にもある程度関わったとのことで、本の後半では再開発の総括にかなりの紙幅が割かれている。その視線は、どちらかと言うと電気街の老舗のオーナー達寄りであり、必然的に再開発後の街に対してはややたそがれた評価を下している。周知のとおりアキバは一筋縄では捉え切れない、鮮度の高い街なので、そのあたりの捉え方には違和感を感じる人もいるかも知れない。2012/03/31
がっち
4
秋葉原の都市計画には興味があったため読了。水運都市から生まれ変わり、電気街にそしてオタク、アニメマンガの都市へと生まれ変わって行った。このような面白い都市は世界でもなかなかないであろう。そしていまや国際都市へと生まれ変わろうとしている。しかしそれには弊害もあり、葛藤があるようである。都市開発とはドラマである。その秋葉原に一面を置いたものである。2012/01/08
潮見
3
ななめ読み。秋葉原にポスト東京タワーが建設される計画があっただなんて…笑 街の清浄化(池袋や歌舞伎町などのクリーン作戦)って本当に正しいのか、ずっと疑問だった。個性のない匿名的な都市ばかりの世界なんて嫌だもの。2012/01/17
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