内容説明
恥を知れ、そして恥を味方につけろ!現代美術家“恥のファンタジスタ”が綴る爆笑エッセイ。祐徳太子の「恥の十七条憲法」も収録。
目次
序章 恥の十七条憲法
第1章 疾風怒涛のポップ・ハプニング
第2章 都知事選に恥が結集する
第3章 ブリキ芸術は人生の軽ろみ
第4章 秋山祐徳太子×南伸坊 私だって恥ずかしい(対談前半戦)
第5章 すべての恥は珍百景に通ず
第6章 恥は友を呼ぶ
第7章 青春の恥は人生の花
第8章 “狂気”乱舞の恥かき人
第9章 ナンセンスが加速する
第10章 秋山祐徳太子×南伸坊 恥にマニュアルはない(対談後半戦)
著者等紹介
秋山祐徳太子[アキヤマユウトクタイシ]
1935年東京生まれ。本名は秋山祐徳。60年武蔵野美術学校(現・武蔵野美術大学)彫刻科卒業。65年岐阜アンデパンダン展に自分自身を出品。以後、「ダリコ」などポップ・ハプニングと称するパフォーマンスを展開。73年初個展。以降、ブリキによる彫刻作品を発表。75年、79年2度にわたり東京都知事選に立候補。その際のポスターは国立国際美術館などに収蔵されている。94年「秋山祐徳太子の世界展」(池田20世紀美術館)を開催。現在、中京大学アートギャラリーC・スクエア専門家会議委員。ライカ同盟総督。見世物学会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
阿部義彦
19
赤瀬川原平さんの『ライカ同盟』の仲間であり、過去に東京都知事選にも泡沫候補として立候補もした、現代芸術家の秋山祐徳太子。過去に雑誌等で名前を聞いた事は有りましたが、具体的な活動や作品内容には疎くて、母親思い(マザコン?)である事は何故か知っていました。そんな祐徳太子さんの著作は、恥についてのエッセイですが、キャリアの総括的な事にも触れており、ハプニングアートの草分けで、グリコのランナーの真似の『ダリコ』やブリキアート等、矢張り予告も無しに満員電車でコスプレは、恥ずかしいとの事。2020年老衰で大往生。合掌2024/04/16
gtn
19
恥こそが芸術と気付いた著者が、究極の恥である都知事選に二度も出馬する。同じ立候補者の中に同胞がいた。普段は鼠が出るアパートに暮らす静かな老人だが、演説になると講談調で世を憂う鈴木東四郎。赤褌で「チンダレ演説」を行う東大卒の窪田志一等々。激情の演説を行う赤尾敏が、鏡の前で練習している姿を見てしまったとも。泡沫候補はあちら側の人間ではない。著者を含め、羞恥心を抱えながらも止むにやまれぬ思いが噴き出すアーティストである。彼らをもっと見たい。彼らは犯罪者ではない。保釈金ならぬ供託金の額をもっと下げられないか。2020/03/06
ophiuchi
2
「グリコ」のパフォーマンスはこの人だったのか。「恥の十七条憲法」にはちょっと納得。2010/05/08
くまのみ
1
図書館で、タイトルを見てなんとなく借りて読んでみた本ですが、読んで良かったです。 秋山祐徳太子という方のことを、寡聞にして今回読むまで知りませんでした。破天荒な行動をする人って、恥ずかしいという感情があるんだ!ということを今回初めて知りました。こうはなれないけど、憧れます。いや、嘘です。憧れません。でもちょっと理解できたというか心の距離が縮まった気がします。2021/11/21