内容説明
50年間におよぶ長い時間に一組の男女の間を行き来したラヴ・レターズ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海恵 ふきる
18
傍目から見れば、哀しい恋物語かもしれない。しかし拒み合いながらも、お互いの存在の中心にいつもお互いがいる事が、彼らは誇らしくて仕方無いのではないか。このひとは絶対に、そう絶対に、自分から離れる事はないとどこかで確信しているからこそ邪険な態度を取る。この二人が邪険にしあうのはすなわち愛の戯れだ。だからこそすこしでも離れそうな気配を認めると、すがらずにはいられない。傷付け合いながらも自分達から別れる事などできないのだ、正反対なはずのお互いが、お互いの人間そのものに深く絡んでしまっているのに気付いているが故に。2018/06/19
paco
5
幼なじみの2人の50年間に渡る手紙のやりとり。行間から感じる時の流れや関係の変化が切ない。小さなタイミングのずれや気持ちのすれ違いの積み重ねが悲しい。人生に「もしも」なんてないのだけど、それでもそう願わずにはいられなかった。2013/11/07
赤い肉球
4
第一回目からずーっと観た朗読劇の舞台の原作本。初めて観た時から最後は涙。とても感動した。これを読むと、朗読したそれぞれの役者さんの個性が出てると思う。
きみどりんぬ
3
先日、見に行った朗読劇の原作。これを読んでくのはまた大変だなぁと感じながらももっといろんな人ので見てみたくなった。自分が行ったのは戸次重幸×伊藤裕子。50年間の手紙のやりとり。2013/06/23
あくび虫
2
書簡形式の本ってズルいです。すごく好きなんです。否が応でも引き込まれる。厳密にはセリフとは言えないのでしょうが、普通のセリフ以上に音声が聞こえてきます。するともう…どうしようもなく引きずり込まれてしまって。――内容も、なんともいえない哀愁にへたり込んでしまう。無性に音読したくなります。2018/07/16