内容説明
二人の登場人物ローゼンクランツとギルデンスターン。ハムレット劇のほんの端役。ある日、突然、お城に呼び出され訳の分らないまま、事件にまき込まれ死んでしまうドジな二人。他の登場人物はちゃんと舞台の上で死ねるのに、彼らの死は、簡単な報告だけですまされてしまう。つまらない、やり切れない、たまらない役をふられてしまった二人の登場人物。しかし舞台にいる以上どんなに気に入らなくとも、その役を投げ出すわけにはいかない。そして、ストッパードはこの二人を退場出来ない登場人物として登場させるシェイクスピアによって既に書かれてしまった結末。そして、その結末に向かって右往左往しながら、突き進む、二人の男。人生にとっての唯一の退場、死に向かって。