出版社内容情報
西暦2000年は、『緋文字』誕生150周年に当たり、日本ナサニエル・ホーソーン協会が、わが国における『緋文字』研究の到達し得たレベルを内外に示したものである。執筆者:青山義孝/入子文子/荒木純子/成田雅彦/高尾直知/島田太郎/柴田元幸/西谷拓哉/阿野文朗(目次順)
内容説明
西暦二〇〇〇年は、「アメリカ・ルネサンス」を代表する作家の一人、ナサニエル・ホーソーンの『緋文字』一五〇周年に当たり、この名作が読みつがれてきたわが国でも、それを記念する様々な企画が試みられている。わが国のホーソーン研究者たちを擁する日本ナサニエル・ホーソーン協会でも、その全国大会で『緋文字』を読み直すシンポジウムが開かれ、また、その会員たちの総力を結集した記念論文集の出版にむけて、刊行委員会が設立され、『緋文字』を多角的に論ずる論文の投稿を会員たちに呼びかけ、この記念すべき年までにわが国における『緋文字』研究の到達し得たレベルを内外に示すことにした。そのようにして寄稿された論文は、刊行委員会の委員たちの間で慎重に査読され、その査読をふまえた討議を重ねて、選びぬかれた九篇の論文を集めたものが本書、記念論文集である。
目次
天国の噂―『緋文字』/ラブ・ストーリー
彷徨うヘスター―ルネッサンス精神史の新しい展開
女性らしさの歴史化―アン・ハッチンソンからヘスター・プリンへ
『緋文字』と「父親」の誕生
「汝を創りしは誰ぞ」―『緋文字』の怪物的誕生
謎解き『緋文字』
二〇世紀のディムズデイル、ヘスター、パール―三冊の『緋文字』語り直し小説について
『緋文字』の映像性
日本における『緋文字』の受容
-
- 和書
- 歌舞伎大向細見