目次
序文 アメリカの夢の裏面史
第1章 メルヴィルと幽閉
第2章 近代世界の闇を見つめて―メルヴィルの「書記バートルビー:ウォール・ストリートの物語」
第3章 幽閉する黒い影―メルヴィルの「ベニト・セリーノ」
第4章 毒を以て毒を制す方法―フォークナーの『アブサロム、アブサロム!』
第5章 幽閉するアメリカ南部エートス―フォークナーの『8月の光』
第6章 閉じ込められる黒人の命―フォークナーの「黒衣の道化師」
第7章 檻のなかのアメリカの中産階級―オールビーの『動物園物語』
第8章 幽閉する近・現代のロゴス―バースの『旅路の果て』
著者等紹介
安河内英光[ヤスコウチヒデミツ]
1941年生まれ。西南学院大学教授。九州大学大学院修士課程修了、ハーヴァード大学客員研究員(1981‐82、1994‐95)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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でろり~ん
1
意味なかったなあ、という感想でした。タイトルのバートルビーに惹かれて読んでみたのですが、メルヴィルの章以外、バートルビーについて触れてる箇所が無いです。閉じこもり、幽閉という概念で章を横断してるということなのかもしれませんが、作品に対しての評論ではなく、取り上げている作品に対して、既に評論されている内容について批評するという繰り返しで、読者の対象が一般人ではないということだったのかもしれません。数行前で言ったことと矛盾している箇所もあって論文としての破綻を感じました。人智を超えるものが小説だと思うですが。2018/07/08