内容説明
ヘヴィサイドは19世紀後半で最も物理学と電気工学に貢献した人物である。だがその割に評価されなかった。ほとんど独学で高級な電気工学と数学の知識を学んだあと、ヘヴィサイドは執拗な戦いをウィリアム・プリースに挑んだ。プリースは英国の郵便公社のボスで電気通信技術の発達を司っていた。プリースは強力な官僚で非常に傲慢であり、進歩の障害でもあった。憐れなヘヴィサイドの頼りは頭脳だけだった。それに対してプリースは絶大な権力を持っていた。彼らの戦いは非常に激しい人間と人間のぶつかり合いであり、一篇のメロドラマであった。
目次
第1章 ヘヴィサイドの生い立ち
第2章 青少年時代
第3章 初期の電信理論
第4章 電信に関するヘヴィサイドの初期の研究
第5章 えせ科学者
第6章 マクスウェルの電気学
第7章 ヘヴィサイドの電気力学
第8章 プリースとの闘い
第9章 四元数をめぐる大戦争
第10章 奇妙な数学
第11章 地球の年齢をめぐる論争
第12章 隠棲者の晩年
第13章 終章
著者等紹介
ナーイン,ポール・J.[ナーイン,ポールJ.][Nahin,Paul J.]
1940年、カリフォルニア生まれ、ニューハンプシャー大学教授、専門は数学、科学、科学哲学の歴史及び非因果的システムの数学、物理
高野善永[タカノヨシナガ]
1943年長野県生まれ。1965年東北大学工学部通信工学科卒業。日本電信電話公社(現NTT)武蔵野電気通信研究所を経て、振動試験機メーカー(株)振研に2006年まで勤務。退職後は19世紀後半の電気理論の歴史などに関心を持ち、特にヘヴィサイド関連の資料の調査を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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