出版社内容情報
「オオカミが来た」とうそばかりついていた少年が、あるとき「ぼくの言ったことはうそだ」と言ったら、それは本当か? あるいはうそか? ラッセル、ゲーデル、クワイン、タルスキなど天才・俊秀が取り組んだパラドックス解消の試みの足跡をたどる。それは現代論理学をリードしてきた歴史的記念碑でもある。
■うそつきのパラドックスは簡単に入りこめて,しかもパズルのように楽しむことができる.だが,このパラドックスの正体は,論理的に正しく考えていくと矛盾に導かれてしまう,というものである.現代では,論理的に思考し,表現するということが,学問の世界だけでなくビジネスの世界その他において重要視されているようである.……論理的思考にたいして根本的な問題提起をするという側面ももっている.
■このパラドックスの挑戦者には条件がなく,だれでも楽しみながら挑戦することができるということである.それには何の準備も予備知識もいらない.そこで出てくるのは,だれでも意味を知っているなじみ深い言葉だけであるからである.
■本書は,ラッセル(1903)からジャクビール(2001)に至る,ここ100年ばかりの間に登場した,そのような数学者や論理学者ならびに哲学者の対処法をできるだけわかりやすく解説したものである.その中には,専門的な香りのするものだけでなく,すばらしいアイデアではあるが,いかにも素人くさいものも多く含まれている.読者も身近な感じをもたれることと思う.
内容説明
うそつきのパラドックスは簡単に入りこめて、しかもパズルのように楽しむことができる。だが、このパラドックスの正体は、論理的に正しく考えていくと矛盾に導かれてしまう、というものである。本書は、ラッセル(1903)からジャクビール(2001)に至る、ここ100年ばかりの間に登場した、そのような数学者や論理学者ならびに哲学者の対処法をできるだけわかりやすく解説したものである。
目次
うそつきのパラドックス
ラッセルの解決法
タルスキの解決法
コイレの分析
真理の担い手とうそつき
真理論とうそつき
クワインの対処法
クリプキの対処法
うそつきの受容
ハーツバーガーの対処法
うそつきの語用論的解決
バーワイスとエチェメンディの解決法
シモンズの特異性解決
自己言及とうそつき
うそつきの解決試論
著者等紹介
山岡悦郎[ヤマオカエツロウ]
1945年、鹿児島県生まれ。広島大学大学院博士課程修了。現在、三重大学人文学部教授。専攻は哲学・論理学
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