量子力学―観測と解釈問題

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 193p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784875252047
  • NDC分類 421.3
  • Cコード C3042

出版社内容情報

著者の思索の集大成ともいうべき遺稿の解読と再構成に成功! 現象論に満足することなく,物理学の根本問題に正面から取り組んだ本書は,研究者に多くの示唆を与える.

「古典力学では粒子とか剛体を目前に描く.電磁気学では電流や磁石や場を描く.量子力学になるとこの第一歩が容易でなくなる.量子は粒子でもあり波でもある.抽象的な,ヒルベルト空間のベクトルと物理的実体とは何の関係があるのか?」
「さらに,量子力学に解釈はいったい何で必要なのか,という動きが最近あちこちに見られるようになった.量子力学の数学的定式化は完成しており,……解釈はもはや不必要である,というわけである.……その結果,ギリシャ文字プサイだけが読者の目前に出てきて,物理的実体がかげに隠れてしまう.」
「(本書を見て)私はびっくり仰天した.上に述べた解釈の問題,および量子力学における物理的実体の問題が真正面から詳論されている.……時宜を得たイクサイティングな出来事である.」(本書・高橋康「まえがき」より)


内容説明

量子は粒子でもあり波でもある。抽象的なヒルベルト空間のベクトルと物理的実体とは何の関係があるのか。さらに、量子力学には解釈はいったいどうして必要なのか。これらの解釈の問題、および量子力学における物理的実体の問題を真正面から詳論する。

目次

第1章 量子力学(量子力学の一般的枠組;粒子 ほか)
第2章 観測と解釈問題(コペンハーゲン解釈の立場;フォン・ノイマンの観測の理論 ほか)
第3章 量子力学と実在(「哲学的」議論;現象と状態 ほか)
第4章 量子力学形成と素粒子論(プランクとアインシュタイン;ボーアの理論 ほか)

著者等紹介

高林武彦[タカバヤシタケヒコ]
1919‐1999。兵庫県出身。1941年、東京大学理学部物理学科卒業。1948年、名古屋大学理学部助教授、フランスCNRS研究員を経て、1959年、名古屋大学理学部教授。1983年、名古屋大学名誉教授。専攻は量子力学、素粒子論、物理学史

保江邦夫[ヤスエクニオ]
1951年、岡山県に生まれる。1974年、東北大学理学部天文学科卒業。1976年、京都大学大学院理学研究科博士課程前期課程を修了。1978年、名古屋大学大学院理学研究科博士課程後期課程を修了。ジュネーブ大学・東芝総合研究所を経て、現在、ノートルダム清心女子大学大学院人間複合科学専攻教授。専攻は数理物理学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

最近チェックした商品