内容説明
近代日本の礎となるべく、激動の幕末・明治初期を怒濤のごとく駆抜けた、大将=西郷隆盛と賢将=大久保利通。この2人の英傑の才の異質さがかえって恵みとなり、明治維新という大改革をなしとげたと考える本書では、その2人の資質を現代という時代のエネルギーの前にひき出し、今、現代人が必要と考える“リーダー像”を探ろうとしている。
目次
西郷、大久保の少年時代に影響を与えた教育・人物・事件
上司との相性のよさが、西郷と大久保の実力をみごとに開花させた
ピンチに対して西郷は玉砕をいとわなかったが、大久保は手練手管で切り抜けた
大久保は相手を手玉にとろうとし、西郷は相手を心酔させてしまった
不退転の決意を示す西郷に対し、大久保は忍耐強く説得を続けた
面子を捨てて難局を打開した西郷に対し、大久保は面子を最大の武器にした
クールで現実主義者の大久保でなければつくれなかった官僚機構。党人組織のなかで自滅した西郷
権力を軸に動いた大久保と、権力から離れて大きな仕事をした西郷
乱世に力量を発揮した西郷と、治世に手腕をふるった大久保
創造のベクトルで動いた西郷、模倣のベクトルで行動した大久保
勝敗を度外視した日本主義者「西郷」と勝敗だけにこだわったリアリスト「大久保」〔ほか〕
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