内容説明
一握りのトップ・サイエンティストたちが、他よりも多くの発見をし、論文を発表し、栄誉を獲得していくのはなぜか。そこには世襲ともいうべき師弟の連鎖、「メンター・チェーン」が存在していた!NIH(米国国立衛生研究所)とジョンズ・ホプキンス大学における薬理学・神経科学のメンター・チェーンは、のちにノーベル賞/ラスカー賞受賞者を輩出した。メンターから弟子が受け継ぐものはいったい何なのか。師弟間で繰り広げられる研究成果の争奪、女性研究者をめぐる激しい葛藤など、生々しい人間ドラマを浮き彫りにした、傑作サイエンス・ノンフィクション。
目次
ノーベル賞受賞者
戦時の緊急事態
新薬理学の誕生
メンターの励まし
NIHビルディング3
メンターからの独立
アクセルロッドの研究室
黄金時代
ジョンズ・ホプキンス
オピエート受容体
ラスカー賞騒動
メンター・チェーン
一九八五年
エピローグ・一九九三年
著者等紹介
カニーゲル,ロバート[カニーゲル,ロバート] [Kanigel,Robert]
サイエンス・ライター/ノンフィクション作家。1946年、ニューヨーク・ブルックリン生まれ。「ニューヨーク・タイムズ・ブックレビュー」など数多くの新聞・雑誌に寄稿。1986年、単行本デビュー作となる『メンター・チェーン』を発表。同年の「ライブラリー・ジャーナル」ベスト理工書に選出。1989年には、化学分野広報への貢献により、アメリカ化学会グラディ=スタック賞を受賞。1999年からはマサチューセッツ工科大学教授として、サイエンス・ライティングの大学院プログラムを立ち上げ、自ら指導にあたった
熊倉鴻之助[クマクラコウノスケ]
元上智大学理工学部教授(理学博士)。1973~1977年、イタリア国立ミラノ大学薬理学研究所留学後、1977年、上智大学大学院理工学研究科化学専攻博士課程修了。1977~1979年、NIMH(米国立精神衛生研究所)で博士研究員を務める。1999年、イタリア共和国功労章Ufficiale Cavaliere勲章授章。2017年、日本神経化学会名誉会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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Ryosukem90