ジョルダーノ・ブルーノとヘルメス教の伝統

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ジョルダーノ・ブルーノとヘルメス教の伝統

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  • サイズ A5判/ページ数 877p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784875024293
  • NDC分類 132.5
  • Cコード C1010

出版社内容情報

■目次



第1章 ヘルメス・トリスメギストス
古代エジプトへの回帰とヘルメス文献
ラクタンティウスによるヘルメス・トリスメギストス評価
アウグスティヌスにおるヘルメス・トリスメギストス批判
ヘルメス文献のラテン語訳
ルネサンス期の魔術再興

第2章 フィチーノの『ピマンデル』と『アスクレピウス』
ヘルメス文献の概要
創世記との類似点
『アスクレピウス』の名誉回復

第3章 ヘルメス・トリスメギストスと魔術
ヘルメス文書の魔術的側面
魔術マニュアル『ピカトリクス』
フィチーノと魔術
異教的反動とエジプト趣味

第4章 フィチーノの自然魔術
星辰魔術とネオプラトニズム
フィチーノのプロティノス解釈
霊気理論と護符魔術
ボッティチェッリの《春》
中世魔術とルネサンス魔術の連続性

第5章 ピコ・デッラ・ミランドラとカバラ的魔術
ヘルメス・トリスメギストスとカバラ
自然魔術とカバラ的魔術
カバラの理論的基盤
自然魔術のカバラ的超越
〈セフィロト〉と神秘的な昇天
魔術とキリスト教
ヘルメス教とカバラ
異端者ピコ
教皇アレクサンデル六世による擁護

第6章 偽ディオニュシウスとキリスト教魔術の神学
偽ディオニュシウス的神秘主義
天使たちの世界と否定の神学
ルネサンス期の宗教と魔術の関係

第7章 コルネリウス・アグリッパのルネサンス魔術総覧
アグリッパの通俗的魔術概説書
第一書/自然魔術
第二書/天上的魔術
第三書/儀典的ないし宗教的魔術
アグリッパと神官的魔術

第8章 ルネサンス魔術と科学
ルネサンス期における〈人間〉像の変化
ルネサンス魔術における「数」の重要性
ヘルメス教的カバラ主義者
中心としての太陽
科学的実践への解放

第9章 魔術批判 [1]神学的異議 [2]人文主義的伝統
[1]神学的異議
[2]人文主義者の伝統
宗教改革と魔術

第10章 十六世紀の宗教的ヘルメティズム
フランスのヘルメティズム受容魔術ぬきのヘルメティズムプロテスタント的ヘルメティズム宗教的寛容とヘルメティズムパトリッツィの〈新しい哲学〉イギリスにおける宗教的ヘルメティズム

第11章 ジョルダーノ・ブルーノ――最初のパリ滞在
前提としての古典的記憶術『イデアの影について』『キルケーの呪文』ブルーノのイギリス訪問と隠された使命

第12章 ジョルダーノ・ブルーノのイギリス滞在――ヘルメス教的改革
オックスフォード大学にて
『勝ち誇る野獣の追放』
ブルーノのエジプト主義
『宇宙の乙女』
星座に結びつけられた美徳と悪徳
パリンゲニウスからの影響
星座のヘルメス教的改革
宗教的ヘルメティスト、ブルーノ
ブルーノ、〈太陽の都市〉、〈ユートピア〉

第13章 ジョルダーノ・ブルーノのイギリス滞在――ヘルメス教的哲学
コペルニクス的宇宙と魔術的上昇
ヒエログリフとしてのコペルニクス的宇宙
無限の宇宙、無数の世界
習合の信奉と衒学の嫌悪
宗教的和解の心象画

第14章 ジョルダーノ・ブルーノとカバラ
『天馬ペガソスのカバラ』
ブルーノの魔術研究
「天然自然」な活用
『三○の封印』
エジプト主義とフリーメイソンの前史

第15章 ジョルダーノ・ブルーノ――英雄的狂信家またはエリザベス朝の宮廷人
『英雄的熱狂』神性に捧げる恋愛詩〈聖なる愛〉の啓示体験エリザベス女王崇拝への参加

第16章 ジョルダーノ・ブルーノ――二度目のパリ滞在
〈カトリック同盟〉支配下のパリへコレージュ・ド・カンブレでの公開討論会カトリック再改宗の試み

第17章 ジョルダーノ・ブルーノのドイツ滞在
ヴィッテンベルク大学にてフランクフルトでの出版ブルーノの〈普遍学〉

第18章 ジョルダーノ・ブルーノ――最後の刊行本
『図像、記号、イデアの構成について』魔術的図像による宇宙の内面化

第19章 ジョルダーノ・ブルーノ――イタリア帰国
ヴェネツィアでの投獄ナヴァール王アンリへの期待異端審問始まる異端判決の根拠シェイクスピア、ガリレオへの影響

第20章 ジョルダーノ・ブルーノとトンマーゾ・カンパネッラ
ブルーノを継ぐ者
カラブリア反乱
『太陽の都市』
教皇のための魔術儀式
カンパネッラの〈神学大全〉
カンパネッラの自然哲学
カンパネッラの政治思想
教皇庁との関係
フランス王国への接近
ブルーノとカンパネッラの対比
最後の〈魔術師〉

第21章 ヘルメス・トリスメギストスの年代同定以降
ヘルメス文献への死刑宣告
復古的ヘルメス主義者――ロバート・フラッド
復古的ヘルメス主義者――薔薇十字団
復古的ヘルメス主義者――アタナシウス・キルヒャー
ケンブリッジ・プラトン派とカゾボンによる〈ヘルメス文書〉の年代同定

第22章 ヘルメス・トリスメギストスとフラッド論争
メルセンヌのルネサンス魔術批判
フラッドの反撃
フラッド対ケプラー
薔薇十字団の影
ヘルメティズムと科学革命
ジョルダーノ・ブルーノの真実
ヘルメティズム的法悦としての〈デカルトの夢〉

原註
訳注
解説 ルネサンス的均衡における魔術の内化  前野佳彦

内容説明

ジョルダーノ・ブルーノによって集大成されたルネサンスの魔術的世界観が、ヘルメス教の復興/復古運動に基盤を置くものであったことを豊富な文献渉猟と確かなマクロ記述により立証した研究。『記憶術』と並ぶイエイツの代表作。

目次

ヘルメス・トリスメギストス
フィチーノの『ピマンデル』と『アスクレピウス』
ヘルメス・トリスメギストスと魔術
フィチーノの自然魔術
ピコ・デッラ・ミランドラとカバラ的魔術
偽ディオニュシウスとキリスト教魔術の神学
コルネリウス・アグリッパのルネサンス魔術総覧
ルネサンス魔術と科学
魔術批判(神学的異議;人文主義者の伝統)
十六世紀の宗教的ヘルメティズム
ジョルダーノ・ブルーノ―最初のパリ滞在
ジョルダーノ・ブルーノのイギリス滞在―ヘルメス教的改革
ジョルダーノ・ブルーノのイギリス滞在―ヘルメス教的哲学
とカバラ
ジョルダーノ・ブルーノ―英雄的狂信家にしてエリザベス朝の宮廷人
ジョルダーノ・ブルーノ―二度目のパリ滞在
ジョルダーノ・ブルーノのドイツ滞在
ジョルダーノ・ブルーノ―最後の刊行本
ジョルダーノ・ブルーノ―イタリア帰国
ジョルダーノ・ブルーノとトンマーゾ・カンパネッラ
ヘルメス・トリスメギストスの年代同定以降
ヘルメス・トリスメギストスとフラッド論争
解説 ルネサンス的均衡における魔術の内化

著者等紹介

イエイツ,フランセス[イエイツ,フランセス][Yates,Frances A.]
1899年、イギリスのポーツマスに生まれる。ロンドン大学で学び、1944年からは同大学付属ワールブルク研究所の一員として、イタリア、フランス、イギリスのルネサンスならびにジョルダーノ・ブルーノ研究に従事。ルネサンスの新プラトン主義に底流するヘルメス=カバラ的伝統に注目し、図像学的方法を駆使して、「魔術とカバラと錬金術」を視座としたルネサンス精神史の新しい展望を拓く。1967年以降、ワールブルク研究所名誉研究員、英国学士院会員。1981年死去

前野佳彦[マエノヨシヒコ]
1953年、福岡県生まれ。1974年東京大学法学部中退、1979年同大学院人文科学研究科修士課程修了、1980~84年シュトゥットガルト大学・ロンドン大学付属ワールブルク研究所に留学。1984年シュトゥットガルト大学哲学部博士学位(Dr.phil.)取得。現在、博士後期課程大学院生を中心に“文化記号塾”主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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syaori

49
本書が示すルネサンスの二つの流れ。一方はキケロ等ラテン系文献の復興で人文学者を生んだもの。他方はギリシア系文献を扱い、新プラトン主義の体系を占星術と結合し時代の魔術的な側面を生んだもの。作者は後者の流れにブルーノを捉えます。そうして表れるのは一人の魔術師。宗教改革の嵐の中、新旧信徒の争いを魔術的な操作で統合できると信じたユートピアン。そしてその魔術師たちの、世界に働きかけようとする志向が科学とその実践への意欲を刺激したと語る作者の筆は示唆に富んでいてルネサンスが内包する混沌としたものの魅力を堪能しました。2021/01/22

roughfractus02

6
ブルーノは火刑に処された科学的思考の先駆者であり魔術的思考の継承者でもある。著者は、後者に重心を置き、アウグスティヌスがプラトン思想をキリスト教に導入する際に拒否した、創造神は至高の善を被造物に注ぐとする「流出」概念が開く魔術的思考の系譜を辿る。魔術は脳、地球、天球を球の相似と捉えてミクロコスモスとマクロコスモスが照応する世界像を作り、「流失」の痕跡をグノーシスと名付けて自らの内に世界の奥義を探求する秘儀を伝える。本書はヘルメス主義からブルーノへ続く魔術的伝統を辿り、ルネサンスの古代と近代の重層性を示す。2019/04/12

EnJoeToh

2
いえいつ!2010/05/23

butterflyonapin

1
いえいつ!!2010/09/09

梨音

0
「地動説に殉じた革新的思想家」とされたジョルダーノ・ブルーノの真の姿をルネサンスの思潮の中で描き出す。大いなる錯誤の下に15~17世紀に「キリスト到来の予言者」として絶大な権威を帰せられることになった「古代エジプトの哲人」ヘルメス・トリスメギストスとその著作『ヘルメス文書』、それに魅せられたマルシリオ・フィチーノからトンマーゾ・カンパネッラまでのルネサンス人たち、その中でも異彩を放ったのが純然たる「魔術師」ブルーノだった。翻訳の問題もあるのか、序盤はかなり難解だが、それを乗り越えるととてつもなく面白い。2016/01/20

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