内容説明
現代という「最悪のことを含めてあらゆることが起こりうる時代」において、経済も文化も、そして地球環境も、将来への見通しは、ますます暗くなるばかり、「膨張」と「均質化」の道を突き進んで来た20世紀文明の限界は、われわれの日常生活の周辺でも露呈しはじめている。バブル崩壊、環境ホルモン、暴力衝動…。内なる自然と環境としての自然を、ともにとり戻すための知恵としてのエコロジーが、エコノミーと融合するとき、「調節」と「多様性」の時代が幕を開ける。まだ遅くはない。
目次
第1部 一つの世界の終末(方向を変える文化;暴走する膨張;涸渇する環境)
第2部 自然の調節と社会的選択(危機の教育のために;古き良き時代の歌;自由が芽生える無秩序)
第3部 新しい平衡に向けて(公正―自由への最初の要請;エコロジー流の経済学;新しい文化と古い学校)
第4部 未来への直行便(競争から協力へ;新しい倫理のために;狭き門)