内容説明
きらきら輝くアリストテレスの透明な天球からホーキングの虚時間宇宙創生モデルまで、時代を超えて偉大な「頭脳」が宇宙の完璧な姿を描くことを夢見てきた。新しい宇宙モデルが作られては、新たな発見や理論によって打ち砕かれていく…。宇宙論の歴史には、果たせなかった夢のかけらが散らばっている。天文学、物理学、哲学、宗教にわたるさまざまな人々のエピソードを織り交ぜて綴られた壮大な宇宙論叙事詩。
目次
第1部 宇宙(天のドーム;天井を上げる〈そして下げる〉;地球の発見;太陽の崇拝者;後退する世界;ニュートンによる展開;太陽に垂直な線;深宇宙;島宇宙;アインシュタインの空;宇宙の膨張)
付録 宇宙の簡単な歴史
感想・レビュー
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Hotspur
2
必要あり読む。原著1988年と古いが、これは面白い。天文学(ガリレオの日和見)・物理学(ニュートンの奇矯)・哲学(ロックやカントを含む)・宗教にわたる様々な人々による宇宙論の発展史。1572年と1604年の超新星爆発のインパクトや、「コロンブスがインド諸島に上陸したとき、コペルニクスはクラクフ大学の学生であり、マゼランの船が地球一周を完成させたときには49歳であった。彼は心の中で太陽へと旅をし、そこで見たことから地球は航海している船だと考えるようになった」等々、心に残るエピソード満載。2020/11/09