出版社内容情報
外人部隊の傭兵となり、ヨーロッパを遍歴する若きデカルトが、痛快なヒーローとして活躍するヒストリカル・フィクション。無頼派から哲学者への道をたどる生涯はエピソードにあふれる。
内容説明
快傑?怪傑?魁傑?ルネ・デカルト、またの名をペロンの騎士。既成概念のぶっ壊し屋にして、はみだし者。思惟の妨害者にして、独学の天才。「我思う故に我あり」のみならず「我つねる故に我あり」を自認した男。博打のプロにして、ドン・ファンの鑑。当代一の剣術使いにして、薔薇十字団員…。そして、何よりもかれはたった一人で歴史の流れを変えてしまった革命家だった。フランスで話題騒然、痛快無比な伝記小説の傑作登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kasim
34
こんなに破天荒な人だったとは知らなかった。孤独な優等生から命知らずの剣の達人、傭兵、博打打ち、女たらしのリベルタン。一転して後半生はリシュリューににらまれ流浪の日々。破滅型で天才肌でしかも繊細。学生時代に読まされた現代思想の文献では、合理主義・心身二元論の確立者として一種悪者扱いだった。でもやはり偉い人なのだ。哲学のイメージが強いけど、受験で苦労させられた代数も幾何もこの人が礎を築いていた。「北方の人喰い鬼」ことクリスティーナ女王の描き方がシニカルで少し残念。この人についてきちんと書いたものも読みたい。2022/04/19
たぬき
0
堕本2010/10/13