出版社内容情報
新旧キリスト教の抗争が渦巻く17世紀のヨーロッパに出現した薔薇十字宣言。魔術とカバラ、錬金術を内包したそのユートピア思想は、ルネサンスと科学革命を結ぶ隠れた精神史を形づくっていた。F・ベーコン、デカルト、ニュートン、ライプニッツ、キルヒャー、ケプラー、彼らも薔薇十字団員だった!?
碩学イエイツの名著。
■目次より
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
12
宗教戦争前後のヨーロッパを揺り動かした謎の秘密結社、薔薇十字友愛団。その普遍主義的ユートピアニズムがルネサンス・ネオプラトニズムと近代科学革命を繋ぐミッシングリンクであり、その影響はフランシス・ベーコンやニュートンにまで及んでいるという、まさに異端からのヨーロッパ精神史読み直しの書。ヘルメス・カバラ的秘教主義の伝統こそが、その隠された知への探求心と独特の合理精神ゆえに、魔術的な外観とは違い、近代科学革命に寄与したという可能性は目から鱗である2013/03/20
feidelshia
2
秘密結社が好きならぜひ読むといいです。実在の冊子をそのまま資料として提供してくれるなど、濃度が素晴らしい本です。2009/11/29
kiris
1
30年戦争前夜における、プロテスタントの社会政治思想としての薔薇十字運動。2015/01/02
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- 和書
- 西ドイツ労働の人間化