目次
自閉症理解を進めてくれた「心の理論」
「心の理論」の不調の結果、自閉症スペクトラム者はどのように振る舞うことになるか?
生命体・動物としての人間―生存の危機を乗り切るための本能的工夫を自閉症スペクトラム者はいかに行うか?
「心の理論」で説明できない?とされているあれこれとその対応
自閉症スペクトラムへの援助方向の大筋
援助のためのキーワード
自閉症の療育経過・時間経過とさまざまな言葉について
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ACTIVE GALACTIC
1
自閉症スペクトラム(ASD)は難しい病だ。私自身、これほどの歳月があったにもかかわらず、ASDが何なのかいまだに掴みかねている。ASDは先天的な脳の障害とされ、その困難は多岐にわたるが、本書は「心の理論」回路が正常に機能・発達しないことを第一原因とする説(おそらく主流説)で説明している。ASD者の著書を基本に、ASD者が世界をどう見ているか、本人や支援者・医療者の理解を促進するために書かれた本だ。ASD者が直面する課題は人工知能にとっても大きな課題であることが多く、この面からも参考になった。2013/12/04
寺島ヒロ
1
仕事の資料として再読。2006年刊。著者は「発達障害ハンドブック」の東條恵。自閉症当事者の著作の記述や発言から、当事者の中で何が起こっているのかを考察した本。参考にした著作一覧と東條先生のおすすめ☆も掲載されており、ブックガイドとしても便利。巻末資料はDSM-Ⅳの判断基準が掲載されている。AD/HDの基準資料が丸ごと掲載されている一般書は多分これだけ。2013/05/21