出版社内容情報
現代を生きる若者たちの「自立」は、いま大きな危機に直面している。
子ども・若者の「自立」を支えていた社会的諸条件が解体され、多くの若者が離学後、不安定な移行過程に足を踏み出さざるを得ない状況が広がっている。。学卒後の不安定な雇用状況に対するセイフティネットや彼らの日常生活を支える福祉・制度の脆弱さもまた、そうした困難をよりいっそう深刻なものとしている。本書では、若者たちの自立にかかわる危機や困難を、可能な限り具体的に明らかにしたい。それとともに、そうした危機や困難を、若者たちがどのように受け止め、それらと交渉しながら、乗り越え、ときにやり過ごしながら、自立に向かう道筋を編み直そうとしているのかについても描き出す。
【目次】
まえがき―自立をめぐる困難と希望
第1部 子ども・若者の社会的自立をめぐる状況
第1章 「大人になること」について
第2章 若者たちは「働くこと」をどのように経験しているのか
第3章 コロナ禍において障害児とその家族が直面した困難は、何によってもたらされたのか
第4章 北海道の特別支援学校における不登校の状況
第5章 子ども・若者の社会的自立を支える
第6章 子ども・若者の自立を支える教育実践
内容説明
「学校から社会へ移行」にかかわる安定的な見通しを持つことが難しい社会。その下で若者たちは、日々の困難を乗り越え、生き抜いていくためのさまざまな模索を続けている。そうした若者たちの姿を、長期にわたる調査に基づいて描き出す。
目次
まえがき 自立をめぐる困難と希望
第1部 子ども・若者の社会的自立をめぐる状況(「大人になること」について;若者たちは「働くこと」をどのように経験しているのか)
第2部 コロナ禍を生きる子どもたち(コロナ禍において障害児とその家族が直面した困難;北海道の特別支援学校における不登校の状況)
第3部 子ども・若者の社会的自立を支える(自立の困難に向き合う学校と教師;子ども・若者の自立を支える教育実践)
おわりに オルタナティブな自立像の構築に向けて
著者等紹介
木戸口正宏[キドグチマサヒロ]
1969年生まれ。北海道教育大学釧路校講師(生活指導・進路指導論)。社会的自立をめぐるさまざまな困難に直面している子ども・若者を支える教育実践・支援とはどのようなものであるか、またそうした支援・実践に依拠しながら、子ども・若者が、未来への見通しをもって日々の生活を積み重ねていくことは、どのようにして可能になるのか、ということを研究テーマとしている。こうした過程を通して、若者たちがどのように新たな「自立」の像を描き出していくのか、またそのような営みを通して浮かび上がってくる「オルタナティブな社会」の姿についても追究を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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