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出版社内容情報
きっと読者の多くは、コラムの中に記者としての「背骨」を感じると思う。
歪められることも、捻じ曲げられることも拒否する、太くてかたい一本の線。それこそが、沖縄で取材する記者としての「立ち位置」だ。
公平性の呪縛にとらわれ、両論併記で「語ったような気」でいる大方のメディアとは違い、本書に登場する記者たちは、おそれることなく主張する。沖縄への蔑視や差別と闘っている記者だからこそ描けることだって、ある。
正真正銘の「自分ごと」で、沖縄を考える。貫かれた「背骨」に、私は圧倒されるのだ。
内容説明
誰のために、何を、どのように書くのか。自慢話、一切なし!沖縄の記者たちの等身大の姿がここにある。
目次
はじめに 等身大の記者たちの熱量と取材の内幕「沖縄から日本が見える」を想起
1章 沖縄から俯瞰する日本
2章 ジェンダー・平等考
3章 今につながる沖縄戦
4章 沖縄の闇社会を追う
5章 変動する国際社会
6章 人を見る、人を識る
著者等紹介
安田浩一[ヤスダコウイチ]
1964年、静岡県生まれ。週刊誌記者を経てノンフィクションライターに。2012年、『ネットと愛国』(講談社)で講談社ノンフィクション賞受賞。2015年、月刊誌「g2」(講談社)に発表した『ルポ外国人「隷属」労働者』で大宅ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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Eiki Natori
8
百田尚樹の「沖縄の2紙は潰さなあかん」という発言から7年。沖縄二紙は叩かれ続けている。その一つ琉球新報の記者が何を考え、どのように仕事をしているのかを理解できる一冊。沖縄は「基地」や「戦後」と直面しているので記事にならざるを得ないが、それだけをやっているのではない。ましてや翁長デニーと続く沖縄県政に対し必ずしも肯定的ではない。でも一つだけ言えるのは、本土の大手メディアとは、見えている景色が全く異なるということだろう。 各記者の共感できる話、そうではない話はあったけど、私が思い描く新聞記者はこうだった筈だ。2022/04/24