内容説明
虚無的で怠惰な高校生の心に鳴り響いた号砲。立ち上がる彼と、その担任とのパラレルストーリー。
目次
境界線の上で―心が死んでいくと景色も色を失うのだな。
扉の向こう側―僕は、他者を恐れていた。いや違う、他者に写る臆病な自分を恐れていたのだ。
孤立―他者がいなければ孤独にならない。しかし他者がいなければ、救いもない。
予期せぬ感情―教室に踏み入れた足が、少し震える。無意識に口元が緩んでいた。
スイッチ―僕のリスタートの号砲が、遠くの空で鳴っていた。
お前に任せる―必要とされることが僕の背中を押していた。
幕が上がる―馬鹿みたいに明るくて広い空が見えるような気がした。
移り変わる季節の中で―夢中になれることがあると、時間の流れを速く感じる。毎日があっという間だ。
予感―目の前に開いたドアが、まるで未来への扉のように感じる。一歩踏み出し、乗り込んだ。
変動―俺みたいな素人が部長に?
勇気―彼女は笑いながら、また泣いた。
絡み合う視線―その視線の先に写る自分も、同じように笑っているだろうか。
三度目の春―僕らのモラトリアムが終わろうとしている。
卒業の日―遠くの空で号砲が鳴る。
著者等紹介
田原照久[タハラテルヒサ]
1983年、福岡県に生まれる。2002年3月、西日本短期大学附属高校を卒業。在学中は演劇部に所属。卒業後も演出の指導者として後輩の指導に携わる。小・中学校や福祉施設等からの依頼を受けて、毎年数回の演劇公演を実施。現在、福岡県八女市・久留米市を中心に運営されている社会福祉法人「伍福会」勤務。課長として、教育指導・採用など法人全体の人事労務管理を担当
竹島由美子[タケシマユミコ]
香川県に生まれる。國學院大学文学部卒業。小・中学校の講師を経て、西日本短期大学附属高校に勤務。担当は国語科、演劇部顧問。2002年、第51回読売教育賞児童生徒部門優秀賞受賞。2004年、第53回読売教育賞児童生徒部門優秀賞受賞。2013年、同校を退職。その後、2019年8月まで福岡学習支援センター、就労継続支援事業所に勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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