内容説明
1929年に発表されたプロレタリア文学の代表作『蟹工船』は戦前、ことごとく「検閲」による発禁処分を受けた。多喜二の死後まもなく刊行された改造文庫版『蟹工船』に施された「伏字」を丹念に分析し、特高警察に拷問死させられた多喜二の思想と、それを隠そうとした検閲の意図と時代背景を検証する。
目次
1 『蟹工船』執筆の「意図」
2 描かれた『蟹工船』の世界
3 なぜ「蟹工船」を作品の舞台に選んだか
4 戦前の出版物検閲の実情と多喜二虐殺の前後
5 内務大臣の出版物発売頒布禁止権とその「検閲標準」の内幕
6 伏字は『蟹工船』の「意図」をどこまで覆い隠せたか
7 伏字にされた『蟹工船』の作品世界はどうなったか―多喜二の筆力と検閲の効能
著者等紹介
戸田輝夫[トダテルオ]
1936年生まれ。北海道大学大学院教育学研究科博士後期課程中退。専攻、生活指導論、心理臨床教育論。1958年から96年まで深川西高等学校を皮切りに北海道の高校教諭を歴任。退職後は北海道高等学校教職員組合付属教育研究所主任研究員として勤務、北海道教育大学等の非常勤講師を2011年まで務めるかたわら、2007年1月から札幌市北区社会保障推進協議会代表に就任、2019年2月退任。現在、北海道福祉調査評価審査委員会議長、北海道高齢者等九条の会幹事、さっぽろ子育てネットワーク運営委員等を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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