内容説明
1945年8月―日本の敗戦後、沖縄の領土化を目論んだ中国国民党・政府は台湾から引揚げる沖縄の人たちを「琉球人」とみなした。日本政府は異論を挟まず、明治時代の「琉球処分」によって「日本人・沖縄県人」に組み入れた人たちを再び琉球人として突き放した。この「沖縄処分」を読み解き、今日に続く「構造的沖縄差別」の根源に迫る。
目次
第1章 沖縄は植民地・台湾に近づいた
第2章 「戦地」台湾に疎開する
第3章 敗戦は台北の街を変えなかった
第4章 蒋介石は琉球の中国帰属を考えた
第5章 沖縄人は「琉球人」になった
第6章 沖縄本島の引揚げは遅れる
第7章 沖縄の戦後は「琉球」から始まった
著者等紹介
津田邦宏[ツダクニヒロ]
1946年東京生まれ。早稲田大学法学部卒業。72年、朝日新聞社入社。香港支局長、アジア総局長(バンコク)を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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