内容説明
ひざまずいて生きるより、踊って抵抗!キューバとの付き合い40年を超すジャーナリストが明解に読み解く、キューバの現在、過去、未来!
目次
序章 キューバと私たち
1章 キューバを取り巻く新しい世界
2章 キューバの水戸黄門・カストロ
3章 理想を追い求めたゲバラ
4章 アメリカの干渉
5章 理想から現実へ―1960年代~70年代
6章 特派員として見たキューバ―1980年代~今日まで
終章 ともに未来へ
著者等紹介
伊藤千尋[イトウチヒロ]
1949年山口県生まれ、東大法学部卒。学生時代にキューバでサトウキビ刈り国際ボランティア、東大「ジプシー」調査探検隊長。1974年朝日新聞に入社し、サンパウロ支局長、バルセロナ支局長、ロサンゼルス支局長などを歴任。2014年に退社し、現在はフリーの国際ジャーナリスト。NGO「コスタリカ平和の会」共同代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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鯖
19
第二次大戦後のキューバの歴史を幾度となくキューバを訪れている作者が、ごくごく普通の人々の描写なども含めて記した本。面白かった。カストロと他の社会主義の指導者との違いについて、カストロは自らの銅像や肖像画を飾らせることを禁止しているとあって、あー、なるほどなと思った。確かにゲバラは日本でもTシャツでさえ見るけど、カストロのはないものなあ。明治維新の指導者や幕末の思想者もそうだろうけれど、死んで理想だけを残すより、生きて実践していくほうが何倍も辛いし、大変だろうなあとは思ってしまう。2016/03/03
chiro
5
自発的な意志で社会のために働く!は理想。フィデル・カストロは現実に、責任を抱え続けた!!感。 2018市場がなだれ込んでいるかなァ。観光客は何。 永遠なる…まで。超大国からの無茶な自立は求めていない私は何。陽気に頑張ろぅ。 本を読み、キューバを訪れてみると、観光客は何?=ドルだった…。生活の最低水準が保証されているのか疑問。表社会に品物が少ない感。雇用勤務時間は働かない。お金を欲しがる個人事業主だらけ…法人化は? 貧富の差が強大、家族や周囲との生活が幸せそうに感じた!2018/10/28
Takao
5
2016年1月20日発行(初版)。著者伊藤千尋さんの講演は4回聴いたことがあるが、あのエネルギッシュな語り口そのものの文章だった。世界中を飛び回って取材をしてきた著者が学生時代初めて訪れたのがキューバ。マイケル・ムーア「シッコ」に登場するキューバくらいしか知らず、知ってるつもりで実はあまり知らなかったこの国の歴史と現実をうかがい知ることができた。2016年11月25日、カストロ議長が90歳で亡くなったが、「社会主義」というよりむしろ「社会正義」を実現してきたカリブ海の小国キューバ。いつしか訪ねてみたい。2016/12/19
ゆう
2
キューバの歴史と革命、対米関係、経済に医療。非常にわかりやすい。2017/01/25
Humbaba
1
その国のことを知るためには、実際に訪れてみるのが一番である。無論一人の目で見られるものには限りがあるが、自分が体験したことであれば報道で知るよりもよほど不会員証を持つことも出来るだろう。また、その国の人がどう考えているかなどについてはしっかりとあって話さなければ本当のところは何もわからない。2016/04/12